学研NEWが休刊
学研「NEW教育とコンピュータ」が休刊となった。とてもとても悲しいことだ。
学研NEWは,ぼくが学生の頃に創刊された。創刊時は「教育とマイコン」という名称だった。歴史は22年に及ぶ。前身は「学習コンピュータ」という雑誌の「New Educational Wave」(これを略してNEW)というコーナーだった。当時,CAIなどのコンピュータの教育利用を勉強していたぼくには毎月刺激的なコーナーだった。NEWの創刊には,ぼくの研究室の恩師の堀口先生(当時・東京学芸大学,その後,国立教育研究所,現・常磐大学)が立ち上げブレインとして関与していた。編集長の貞本氏の熱い思いも伝わってきた。学生時代から,若かったぼくにもたくさん記事を書かせてもらったし,取材対象にもしてもらった。
忘れられないのは,1992年5月号。取材は2月の終わりだったと思うけど,当時の貞本編集長とが若い部下を連れて,当時,小学校教諭だったぼくのクラスを取材に来た。児童が調べた学習成果を共有し議論する授業。そこに子どもでも使えるグラフツールと,共有用の校内ネットワーク,子どもたちが考えたことをまとめる簡単なプレゼンツールを使っての授業だった。この時,編集長に付いてきた若い部下というのが,今のNEW編集長の石井さんだった。当時28歳のぼくは,このクラスの担任を最後に大学に転身する。記事が掲載された5月号が発売された4月中旬には,すでにぼくは学校現場を離れていた。
石井編集長ともそれ以来15年間のつきあいだ。同じ編集部の木島さんには,この6年ほど,ぼくの関係記事はほとんどすべて担当してもらった。ライターの長井さんには,忙しいぼくがしゃべり逃げをするように話した話をしっかりとした記事にしてくれた。情報テキストの出版でも,NEW編集部にはたいへんお世話になった。
最終号には,教育の情報化の歴史をまとめてある。ぼくが監修をした。みなさんに役立つ情報になっていれば幸いだ。
ぼくはNEWとともに教育界に出発した。NEWと一緒に歩んできた。休刊はとても残念だけど,この出来事は教育の情報化があたらシーステージに入っている象徴だ。このメンバーと一緒に仕事できたことに心から感謝しつつ,新しいステージをぼくはがんばり続けていきたいと思う。
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コメント
関さんも書かれているように・・・私も今日本を手にし,最終のページの休刊の文字を見てショックでした。自分自身の情報教育の関わりの歴史でもありました。昔からの本も家にはとってあります。今でも,時折見ながら参考にしています。
先生が書かれているように,「NEW」を見直しながら自分自身の次のステップを考えなければと思っています。
投稿: mizuno | 2007年11月20日 (火) 18時48分
関です。
学研「NEW教育とコンピュータ」が休刊とは!ショックです。貞本編集長、清水編集長、石井編集長みなさんいい記事を載せてくれました。そして、たいへんお世話になりました。最近では、木島さん頑張っていましたよね。
日本の「教育の情報化」はどこにいくのでしょうか。残念です。
投稿: 関 幸一 | 2007年11月18日 (日) 03時07分