政府の予算編成パブコメに意見を書こう(10/2)
国民の声を予算編成に反映させる試みとして,政府による「元気な日本復活特別枠」(特別枠)に関する要望事業についてのパブリックコメントがスタート。これを「政策コンテスト」と呼んでいる。
ご存じの通り,我が国の教育の情報化の予算については,あの悪夢の事業仕分けによって,当時の電子黒板に対する強い反発を背景として,すべての予算がゼロとなり,たいへん失速した。その後,その結果についてのパブリックコメントが行われたが,教育の情報化の予算復活を求めた意見は極めて少なかったために,そのまま復活しなかった。同じように事業仕分けで廃止と判定されたものでも,パブリックコメントによって復活したものはいくつかあることを考えると,教育の情報化関係者がもっとがんばらなくてはならなかったのだと思う。
予算が少しでもあれば,次年度予算はそれにどれだけ増やすか,あるいは減らすかという話になる。すでに予算項目があるのだから,あとは増減の話になるわけだ。しかし,予算がゼロということは,予算項目が無くなっているのであり,この財政厳しい時期に「新規に」予算項目を立てることの厳しさは予想がつくだろう。「教育の情報化が必要なのに予算をつけないのはおかしい」と言う人がいるが,予算は有限なのだし,他にも必要な事項は山ほどあるのだから,ここはいわば他の事項との「競争」ということになる。
というわけで,今回のパブリックコメントは,教育の情報化の「復活」について,極めて重要なものだ。
文部科学省の「未来を拓く学び・学校創造戦略」事業の中に,「1.学びのイノベーション事業(要望額:1,800百万円)」として,情報通信技術を活用した教育の可能性に関する実証研究等がある。デジタル教科書・教材等を利用した指導方法の開発等,質の高いデジタル教材の集積・共有化,教員やICT支援員相互の交流のための場の提供,教員等の研修用コンテンツの配信などがここに含まれる。
コメントは個人名でWebサイトから行う。「必要性」「事業効果」「手法」の項目にチェックを入れ,自由記述に具体的な意見を書くことになる。さほど時間のかかることではない。
この予算枠が政策コンテストで勝ち残れるかどうかで,教育の情報化予算の復活が決まる。勝ち残るためには意見数が重要だ。ぜひ周囲の方々と手をとり,教育の情報化の予算復活に向けてパブリックコメントに書き込んでほしい。
〆切は10月19日(火)。早い方が盛り上がる。パブリックコメントはこちらから。
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