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地震その時-1(3/11)

ほんとうに怖かった。その時のことを思い出すと,今も足が震える。

聖心女子大でのJSET事務局打合せが少し長引いたこともあり,タクシーで品川駅に向かった。エルモの林常務と来年度の共同研究プロジェクトの方向性についての打合せをするため,スプリングスホテルロビーで待ち合わせをしていた。26階のロビーに到着したのは,約束の14:30を数分過ぎた頃だった。遅れてスイマセン,1月のロンドンでのBETTショー以来ですね,などと話しながら,おいしそうなミルフィールとオーガニックコーヒーを注文し,打合せを始めた。
打合せがいよいよ本題にという頃だった。時刻で言えば14:50頃だろうか。ユサユサという揺れが来た。小さな地震でも26階であればそれなりに揺れる。高層ビルは揺れるように建設することで倒壊しないようになっていることも知識としては知っていたから,最初は「揺れますねー」というような会話だった。
1分ほど経ち,ちっとも揺れが収まらないどころか,揺れはものすごく大きくなった。これまで体験したことがない程度の揺れになった。カフェレストランの周囲には水辺があるのだが,その水がザバッザバッと音を立て,床にこぼれだした。ふと上を見ると,20階分ぐらいの吹き抜けの天井はガラスで,あれが落ちてきたら怖いなと思った。もはや立っているのも難しい状況になり,レストランのマスターの指示でテーブルの下に潜った。もっとも,テーブルは小さくて,ぼくは文字通り頭隠して尻隠さずだったけど,それでもとても不安で指示に従った。ガラス張りの背の高いワインセラーが,今にも倒れそうだった。
揺れはかなり長く,その間は生きた心地はしなかった。他のお客さんたちとも声を掛け合った。女性のお客さんは泣いていた。ホテルの担当者は,指示系統を確認していたけど,最初の段階はそれなりに混乱しているようだった。
J2J1おそらく1つめの大きな地震は収まったのだろうが,26階はいつまでもゆっくりと揺れていた。誘導に従い,ロビーのフロントのあたりの,柱の多い壁際に集められた。厨房の人たちや,客室対応の人たちも出てきた。お客さんもスタッフも混乱はなく冷静だった。エレベータは停止していた。まもなくホテル外への誘導が始まるというので,林常務と打合せをさっとまとめた。トイレに立ったが,自分の足がガクガク震えているのがわかった。ホテルの壁が一部床に剥がれ落ちていた。誘導に備えて預けていたコートを出してもらった。身近な人にケータイでメールした。iPhoneでニュースを見て,震度5強だったことを知った。東北地区は相当たいへんだろうと思った。
利用者優先ということで,誘導が始まった。一列に並んで,非常階段を下り始めた。1階分ぐらい降りた時,林常務が「先生,また揺れ始めてます」と言った。確かにそうだ。怖くなった。急いで26階のロビーに戻った。その頃にはもうまっすぐ歩けないぐらいの揺れだった。2回目の方が不安だった。背筋が凍る思いだった。泣いている人もいたし,ホテル従業員にも気分が悪くなってうずくまる人もいた。
2度目の余震が終わった後,再度,誘導が始まった。1階まで降りるということは,約100mを階段で降りるということ。その間,再度余震が来ないことを願って,一生懸命降りた。気持ちは焦っていたが,混乱は無かった。ホテル従業員の方々は,自分たちも避難したいだろうに,ぼくらにご心配をおかけしましたと声をかけてくれた。
1階についてホテルを出た。空を見たら,半分が黒い雲に覆われていた。

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